歯科医療は社会的価値の高い大切な医療であり、歯科医療で働く人々はこの社会になくてはならない存在です。
dStyleでは、今まさに臨床の現場で働いている方々にスポットライトを当て、等身大のワークライフを語っていただきました。
このインタビューが、歯科業界で輝くきっかけになればうれしいです。
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今回は、歯科助手として働く保育士の笹本さん、岩波さん、安達さん(以下敬称略)にインタビュー。
3人とも、保育園での勤務経験を活かして、現在は東京都府中市の分倍河原ひまわり歯科で働いています。
歯科業界で働きはじめて何年ですか?
笹本:6年です。こちらで働く前にも、歯科助手をしていましたが、元々は保育園で働いていました。
岩波:2年です。歯科業界で働くのは、この医院がはじめてで、それまでは保育園で働いていました。
安達:私もここがはじめてなので、1年半くらいです。
普段の業務内容を教えてください
笹本:受付や、診療の準備、先生のアシスタントをします。
それから、保育もします。ここの医院には保育スペースがあるので、その子の年齢にあった本を読んであげたり、お母さんが治療している間、お子さんを抱っこしてあげたり。
3人とも、元々保育園で働いていたこともあって、育児に悩むお母さんにアドバイスをすることもあります。
岩波:医院に来られる子どもは、乳児や幼稚園児が多いですが、夏休みシーズンなどは小学生くらいの子どももよく来られます。
歯科業界で働いてみていかがですか
笹本:保育園で働いている時に、腰を痛めてしまって、医療で働くか、保育を続けるか悩んでいました。保育園でなくても、こうして保育に携わっていられるのは嬉しいです。
岩波:歯科医院は、色々な世代の人から「ありがとう」と言われる仕事なので、それも嬉しいです。
安達:やっぱり、保育園とちがって、同じ子と毎日顔をあわせる訳ではないので、泣かれちゃったり…覚えていてもらえないところはショックですね。(笑)
保育士の資格を活かせていると思うことは?
岩波:治療にこられたお母さんが、育児のストレスを吐き出してくれるんです。
名札に保育士と書いてあるので、安心してもらえているのかもしれません。歯科医院に通いながら、少しでも育児の不安を解消してあげられるというのは、保育士という資格のおかげだと思います。
現在の職場はどうやって見つけられましたか
安達:求人サイトです。保育士の求人サイトに、歯科医院のカテゴリがあるんです。
岩波:私も求人サイトで。最近は歯科医院でも保育士優遇の求人票が増えている気がします。
さいごに、彼女たちが働く、分倍河原ひまわり歯科の院長 篠原先生のコメントを引用いたします。
(保育士を雇用するメリットについて)子供が好きな人にはいい人が多いという点もありますが、保育士になるために、協調性やどういった教育をすべきかを学んできている人たちなので、僕ら歯科医師にはないteacherという面での資質を持っているんです。
彼女らが患者さんにとってわかりやすい説明をしてくれるのも、保育士が教育として学んできた本質を歯科に落とし込んでくれた結果なんですよね。
分倍河原ひまわり歯科では、保育士の採用を重視しているだけでなく、近隣のカフェ(オーナーが保育士とのこと!)とタイアップしてお母さん向けにセミナーを開催しています。
今後、保育士の活躍は、歯科業界にとってますます重要となってくるのではないでしょうか。