STEP1〜14では、基本的な歯科治療について学んできました。
最後のSTEP15では、今までに紹介していない治療の中で、代表的なものについて学んでいきます。
1.ラミネートベニア(ベニア治療)
矯正歯科治療やホワイトニング、また補綴物による審美的な治療などをまとめて審美歯科治療といいます。
ラミネートベニアは審美歯科治療のひとつで、歯の表面をわずかに削り、陶材でできたうすい板を接着する治療をいいます。
歯の表面の色や、形を美しくすることができ、考え方としては、ネイルに似ているといえるでしょう。
2.ホワイトニング
歯を白くする治療のことをホワイトニングといい、主として、オフィスホワイトニング、ホームホワイトニング、その他に分けられます。
オフィスホワイトニング
歯科医院において、ホワイトニングを行うことをオフィスホワイトニングといいます。過酸化水素を含む薬液を歯の表面に塗り、光やレーザーなどをあて、短期間で歯を白くします。一度の来院で希望の白さにならない場合は、数回通院する必要があります。
ホームホワイトニング
患者さんが、自宅でマウスピースにホワイトニングの薬剤を入れ、歯列にはめてホワイトニングを行うことをホームホワイトニングといいます。
その他
以前抜髄をした歯が変色した際に、歯の中に薬剤を入れフタをし、その歯1本だけを白くするホワイトニングなどがあります。
3.手術用顕微鏡を使用した治療
手術用顕微鏡は、肉眼では見ることがむずかしく、非常に細かい治療を行う際などに使用します。マイクロスコープともよび、さまざまな治療に活用できます。
4.顎関節症
頭の骨と顎の骨の関節に問題が生じた状態を顎関節症(がくかんせつしょう)といいます。
具体的には、以下のような症状が現れます。
- 顎関節のあたりが痛む
- 口の開け閉めがうまくできなくなる
- 顎を動かすと、ジャリジャリ音がする
- 咬み合わせに違和感があり、周辺の筋肉に痛みがでる
5.インプラント治療
歯を失った部分の顎の骨に、チタン製のネジを埋めこみ、その上に人工的に歯を作りあげていく治療をインプラント治療といいます。
6.矯正歯科治療
矯正治療とは、歯列や顎の形をととのえ、健康的な咬み合わせと美しい口元を作りあげていく治療です。
第1期治療
およそ6歳〜12歳の、乳歯から永久歯への生えかわりの時期を混合歯列期(こんごうしれつき)とよび、混合歯列期の矯正歯科治療を第1期治療(だいいっきちりょう)といいます。
第1期治療とは、小児患者さんの咬み合わせや顎の形、大きさを整え、永久歯がきちんと生えそろうように誘導する治療です。
術前 9歳7ヶ月(左)と 術中(右)
術後 13歳10ヶ月
第2期治療
生えそろった永久歯の歯列をきれいにそろえていく治療で、第2期治療(だいにきちりょう)とよびます。
ブラケット矯正
歯の唇側、頬側に歯を動かすためのワイヤーなどを装着し、歯を動かす治療方法。
舌側矯正
歯の舌側、口蓋側に歯を動かすためのワイヤーなどを装着し、歯を動かす治療方法。比較的、自然な見た目のまま治療をすることができます。
マウスピース矯正
硬い矯正専用のマウスピースをはめることで歯を少しずつ動かしていく治療方法。
やってみよう!知識チェック
姉妹サイト『WHITE CROSS』では、今回学んだ内容について、理解度チェックを行うことができます。ぜひご活用ください♪
第6章 予防・治療の知識
STEP1 予防
STEP2 投薬
STEP3 歯周病の治療
STEP4 知覚過敏の治療
STEP5 小さなう蝕の治療
STEP6 歯の神経をとる治療
STEP7 かぶせ物を作る治療
STEP8 感染根管の治療
STEP9 TeCを作る治療
STEP10 ブリッジを作る治療
STEP11 義歯を作る治療
STEP12 義歯の調整
STEP13 歯を抜く治療
STEP14 小児患者さんの治療
STEP15 その他の治療