患者さんにひびく!リコールはがきの手書きの一言例文

患者さんにひびく!リコールはがきの手書きの一言例文

突然ですが、患者さんのリコール率をあげたくて、お悩みではありませんか?

第1回では、患者さんの心にひびくリコールはがきを作る3つのポイントを紹介しました。

第1回はこちら

患者さんにひびく!リコールはがきの書き方3つのポイント

第2回である今回は、リコールはがきを作るうえで重要になる、手書きの一言について解説します。

記事後半では、よく使われる季語や例文も紹介するので、ぜひ最後までご覧くださいね。

患者さんにひびく!リコールはがきの手書きの一言例文

患者さんの記憶に残る手書きの一言3つのポイント

せっかくリコールはがきを作るなら、患者さんが定期検診に来院したくなるような、印象に残るはがきを作りたいですよね。

リコールはがきを患者さんの印象に残すポイントは、以下の3つです。

  1. 名前を書く
  2. 患者さんによって内容を変える
  3. 想像させる文章を書く

それぞれ解説しますね。

1.名前を書く

手書きメッセージでは、患者さんの名前を書くようにしましょう。

患者さんの名前を随所に入れることで、自分のために書かれたはがきだと認識しやすくなります。

たとえば、冒頭に「◯◯さん、こんにちは!」と記載されているだけでも、自分のために書かれたはがきだと思えますよね。

また、患者さんの名前だけでなく、自分の名前を書くことも忘れずに。

先ほどの文章に自分の名前を書き足すと、以下の文章ができ上がります。

◯◯さん、こんにちは!□□歯科医院の●●です

この方が、書いている人の顔が想像できるため、グッと印象に残るはがきになります。

家族連名のはがきなら、ひとりずつの名前を書くのがおすすめです。文中が難しければ、冒頭だけでもひとりひとりの名前を書きましょう。

名前の書かれたはがきは患者さんへの思いが伝わりやすくなり、こちらの定期検診にきてもらいたいという気持ちも、スッと入りやすくなりますよ。

2.患者さんによって内容を変える

手書きのメッセージは、患者さんによって内容を変えましょう。

普段から患者さんとコミュニケーションを取っている場合は、来院時に話した内容を記載するのがおすすめです。

  • 腰痛がひどいとのことでしたが、その後いかがでしょうか?
  • ご旅行は楽しめましたか?お土産話をたくさん聞かせてくださいね!

趣味や家族の話、好きな食べ物など、なんでもかまいません。

自分に向けた内容が書かれていると「また話したいな」と思ってもらえます。

話したい気持ちになってもらえると、スタッフに会いに行く感覚で来院されるため、気軽に定期検診にきてもらえますよ。

患者さんとなかなか話す時間をとれない歯科医院の場合は、カルテを確認します。

今までの治療内容や、メンテナンスの有無、苦手な歯磨きの場所などをチェックして、その内容に触れたメッセージを書きましょう。

3.想像させる文章を書く

リコールはがきには、定期検診を受けるとどういうメリットがあるのかが想像できる文章を書きましょう。

定期検診を受けた後の自分を想像して、「受けたい」と思ってもらうためです。

以下に、定期検診後を想像させる3つの例文を記載します。

  • 定期検診を受けることで、健康な歯を持ち続けられますよ。
  • 定期的なメンテナンスは歯の健康維持につながります。おいしい食事を長く楽しむためにも、定期検診にいらしてくださいね!
  • メンテナンスを受けて、お口をスッキリさせませんか?

上記のような定期検診を受けた後を想像させる文章を入れるだけで、患者さんの「ちょっと歯医者に行ってみようかな」という気持ちを揺さぶることができます。

リコール率をあげるためにも、患者さんに想像させる一文を加えてみましょう。

想像させる文章を書く

歯科リコールはがきに使える例文

患者さんに合わせた文章を入れるのが良いとわかっていても、毎回違う文章を考えるのは難しいもの。

はがき作りにかかる手間を少しでも減らしたいなら、使いまわせる例文を自分の中にストックしておくのがおすすめです。

ここからは、リコールはがきに使える例文を「冒頭」「中間」「結び」の3つのパートに分けて紹介しますね。

ぜひ参考にしてくだい。

冒頭

メッセージの冒頭部分は、季語を使うときちんとした雰囲気が伝わります。

1月〜12月まで、月ごとに2つずつ表にしました。

例文
1月 ・寒さもいっそう身にしみる昨今ですが、いかがお過ごしでしょうか?
・あけましておめでとうございます!◯◯さまは、どのようなお正月を過ごされましたか?
2月 ・梅のつぼみもほころぶ季節となりました。
・寒い日が続いていますが、風邪などひいていませんか?
3月 ・ようやく日ざしに春らしいあたたかさが感じられるようになりましたが、◯◯様におかれましては、ますますご健勝にお過ごしのこととお喜び申し上げます。
・少しずつ暖かい風を感じられるようになりましたね。
4月 ・色とりどりの花が咲きそろう季節となりました。
・すっかり春めいて、ウキウキと心が踊る季節ですね♪
5月 ・すがすがしい初夏の風に吹かれ、心もはずむ季節となりましたが、◯◯様におかれましてはますますご清栄のことと存じます。
・風が心地よい季節になってきましたね!
6月 ・降り続く長雨に、日の光が恋しい季節ですが、◯◯様にはお健やかにご活躍のこととお喜び申し上げます。
・雨に濡れる紫陽花が美しい季節になりましたね。
7月 ・大暑を迎え、寝苦しい夜が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?
・少しずつ暑くなってきましたが、夏バテはされていませんか?
8月 ・立秋を過ぎたとはいえ、焼けつくような暑さが続きますが、お障りなくお過ごしでしょうか。
・夏休みの宿題は終わりましたか?
9月 ・残暑もやわらぎ、さわやかな秋風が吹くころとなりました。
・お月見は楽しめましたか?
10月 ・抜けるような青空に、秋たけなわを実感する季節となりましたが、◯◯様にはご清福のこととお慶び申し上げます。
・食欲の秋がやってきましたね!
11月 ・公園に降り積もった落ち葉に、過ぎ行く秋を感じるころとなりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
・紅葉が綺麗な時期ですね。紅葉狩りには行かれましたか?
12月 ・年の瀬も押し迫ってまいりましたが、お障りなくお過ごしでしょうか。
・もうすぐ冬休みですね!旅行のご予定などございますか?

(一部引用:手紙の基礎知識 時候の挨拶-郵便局

中間

中間部分は、患者さんの来院時に話した内容またはカルテを確認し、治療内容に沿った内容を書きましょう。

治療内容別の例文3つを表にしました。

治療内容 例文
抜歯 その後、抜歯したところの調子はいかがでしょうか?痛みなど出ていませんか?
他の歯を良い状態で残すためにも、抜歯後のメンテナンスは大切です!
義歯 その後、義歯の調子はいかがでしょうか?当たって痛いところなどございませんか?
定期検診の際に、また聞かせてくださいね。
歯周病 その後、お口の中のお手入れは順調でしょうか?悩みなどございませんか?
定期的にプロのチェックを受けていると、むし歯の早期発見にもつながり、長くおいしい食事を楽しめますよ♪

結び

メッセージの最後は、患者さんへの気遣いや簡単な締めくくりの文章を入れます。

定期検診で患者さんに会えることを楽しみにしているという旨を記載するのも良いですね。

  • ◯◯様に会えるのを、楽しみにしておりますね!
  • 定期的なメンテナンスで、長く美味しいものを食べられる歯にしましょう!
  • 寒くなってきたので、身体に気をつけてお過ごしくださいね。

手書きのメッセージを一文だけにしたい場合は、「結び」の言葉を添えるだけでも良いでしょう。

まとめ

リコールはがきに手書きの一言を添えるときは、患者さんのことを思って文章を考えましょう。

そして、定期検診を受けることで、どのような未来になるかを想像させるのが効果的です。

2回に分けて『リコールはがきの作り方』を解説しましたが、何よりも大切なのは患者さんを思いやる気持ち。

いつまでも健康な歯で、おいしく食事をとってもらいたい気持ちが患者さんに伝わるように、心を込めてリコールはがきを作りましょう。

これまでご覧いただき、ありがとうございました。