企業で働く歯科衛生士 vol.3 全晃子さん|株式会社ナカニシ

歯科衛生士免許を取得している方の中には、「企業で働く」という道を選んだ方々がいます。

平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況によると、『事業所』に就業する歯科衛生士は全体の0.2%と、非常に希少な存在です。
(参考:全体の1%未満、企業で働く歯科衛生士について解説します!

dStyleでは、今までに学んだ知識や経験を活かし、企業で働く歯科衛生士として活躍する方にインタビューを行いました。

歯科医院とはまた違った環境で働く魅力について、語っていただいています。

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今回は、歯科医療用ハンドピースで有名な株式会社ナカニシに勤める全晃子さんにお話を伺いました。

歯科衛生士歴7.5年目の全さんは、一般の歯科診療所を2軒経験したのち、企業で働くために就活を開始。

現在は株式会社ナカニシのRDHセミナーグループに所属し、全国各地で歯科医療従事者向けセミナーの企画運営を行っています。

株式会社ナカニシ 全晃子さん
株式会社ナカニシ 全晃子さん

入社のきっかけ

「歯科衛生士としての働き方」について考えたのがきっかけです。

元々OLになりたいという思いがあり、歯科衛生士学校に通う前は、秘書の勉強ができる短期大学に通っていました。

その後歯科衛生士になり、結婚をきっかけに上京して一般の歯科医院で働いていたのですが、福利厚生の面で産休や育休を取りづらい環境だなと思うことも多かったです。

また、せっかくいろんな仕事がある東京に住んでいるなら、OLの仕事に挑戦したい!と考えていました。

これまで学んできた歯科衛生士の知識を生かせるところがいいと考え、歯科関連のメーカーに勤めたいと思うようになったんです。

そう決めてからは、自分から率先してメーカーの求人情報を探していました。

当時は中途社員の企業採用自体少なく、私が探していた時は2社しかなかったのですが、業務の内容やブランド力、海外シェア、安定性などを考慮してナカニシを選びました。

仕事をする上でこだわっていること

ユーザー様や受講者の目線・気持ちを意識して、企画やセミナーを行っています。

また、メーカーの社員として、自分の発言や行動が間違っていないか、常に気をつけています。

たとえば、深く意識していないところでも、取扱説明書に載っていないことを伝えてしまったり、あやふやなことを発信してしまうと、「ナカニシの人が言っていた」となってしまいます。

そうすると、その一言が原因で問い合わせがきてしまったり、その製品が売れなくなってしまったりといったことが起こる可能性があります。

そのため、特にメールやテキストなどの文章は、かなり気をつけています。

製品の知識を正しく伝え、術者に快適に使っていただくことで、製品を通して患者さんの口腔内を守っている、という意識をもって仕事をしています。

セミナーで自社製品をPRする全さん
セミナーで自社製品をPRする全さん

今までの人生の中で、やっておいてよかったと思うこと

同じ職場に尊敬できる先輩を見つけることです。

私が尊敬する先輩は、同じ歯科衛生士でありながら、このセミナーグループを確立したという経緯がある方です。

別部署の方なので日頃接点があるわけではないのですが、私たちの部署を気にかけてくださっていて。

たとえば社外の方にメールを送る際、二重敬語や変な丁寧語などを使っていると、「ナカニシの人はできていなんだな」と思われてしまうから気をつけるようにと教えていただいたこともありました。

些細なことかもしれませんが、社会人になるとそのような指摘をいただく機会はかなり少ないですよね。

ナカニシの社員としてどうあるべきかを一番に考えて行動できる先輩と、同じ会社で働けているということが誇りです。

おすすめのツール

仕事に欠かせないアイテムは、株式会社ニッシンの顎模型です。

ニッシンの模型は、歯肉の部分がクリアものや、歯列不正、インプラント、欠損などさまざまな状態を再現したタイプがあります。

そのため、さまざまな状況下で自社製品を体験してもらえるので、どの現場にも持って行くようにしています。

模型ありき、口腔内ありきで製品が生きてくるので、感謝しています。

歯列不正の模型で自社製品variosのデモを行う様子
歯列不正の模型で自社製品のデモを行う様子

おすすめの情報収集の方法

多種多様のセミナーを受けること。

同じ先生のセミナーばかり行っていると、その先生の考え方しか選択肢がなくなってしまいます。

患者さんの口の中を触る立場として、いろんな人の話を聞いた上で、自分が正しいと思うことを選択して決めるということが大切だと思っています。

情報も日々新しくなるので、常に新しい知識をえ続けること、偏った情報にならないように、より多くのセミナーを受講することをオススメします。

セミナーの情報収集の方法は、歯科医院で働いていた頃は、歯科情報誌や販売店さんが持ってきてくれたチラシなどからピックアップしていました。

また、歯科衛生士会にも入ってたので、新人の頃は会主催の研修や講演会に行くこともありました。

最近では、各社ホームページや検索サイトで「歯科 セミナー」と調べて情報収集しています。

弊社セミナーサイト「NSK Academy」もよろしくお願いします!

企業で働きたい!と思う歯科衛生士へメッセージを

企業によってカラーはさまざまだと思いますが、NSKは楽しく仕事をできる環境だと思います!

私たちの部は少人数なので、アットホームな雰囲気で意見交換なども頻繁に行っています。