歯科医院運営に携わっていると、新人スタッフ育成のむずかしさを痛感する方も多いのではないでしょうか？
今回は、ホワイトニング専門歯科医院を運営しつつ、全国170以上の歯科医院での研修や、5つの歯科衛生士学校での講義を担当している歯科医師の末光妙子先生に、近頃の新人育成について聞いてみました。
前編はこちら
歯科現場での新人育成の課題点〜前編〜 新人とベテランとで違う「コンプライアンス」の意識とは？
末光妙子先生にインタビュー
私がもっとも感じていることとしては、最近の新卒歯科衛生士や臨床研修生は「目的意識が強い」という点です。
オープンキャンパスでもこの傾向は強く見られ、これまでは「親に手に職をつけた方がいいと言われたから」「友達と何か資格を取ろうと思って」という方が多かったのが、コロナ禍以降は「医療の資格で歯科がもっとも予防医療として理にかなっていると感じたから」「国民皆歯科健診制度を鑑みて」という理由で参加される方が多く、よりシビアに物事を考える傾向にあるようです。
研修などの新人育成の場面で、実際の手順などの説明を最初に行ってしまう方がいますが、これをしてしまうと「教育者として適していない」と認識されてしまいます。
ですので、まずは目的とそれによる患者の利益を伝えることに注力しています。
これまでは「美容が好きだから」「白くなったら嬉しいから」という単純な気持ちから、ホワイトニング履修を求める方がほとんどでした。しかし最近はそれに加え、「社会貢献性」や「有意味感」を見出すことに重きを置いていて、それがないとすぐに学ぶ意欲がなくなる方が多い傾向にあります。
ホワイトニングは美容という観点が強い治療なので、教育をする際はより注意が必要なのですが、ここをしっかりおさえると患者への提案も積極的にできるようになり、より患者の利益を深く考えた行動をとれる歯科衛生士に成長していきます。
従業員感動満足度を重視しています。従業員感動満足度とは、簡単に言えば「もっとここで働きたい！仕事が楽しい！」と思ってもらえるような工夫のことです。
具体的に行っていることは非常に多岐にわたりますが、根幹となる「9つの感覚」を仕事で感じられているかを確認しながら、さまざまな施策を行っています。
この9つの感覚とは、具体的に以下のことを指します。
- 自分の行動に意味があると感じる『有意味感』
- 自分の行動が誰かの役に立っているという『有効感』
- 自分が他者にとって価値のある存在と認められているという『承認感』
- 自分の役割を認識し、まっとうしたいという『責任感』
- 日々の行動を通して自分が人間としてより成長していると感じる『成長感』
- 日々の業務で何かを成し遂げたときに充実感や喜びを感じられているかという『達成感』
- 評価を受けた際に本人に納得感があるかという『適正評価』
- 自分で決定できるという感覚の『自己決定感』
- 医院内での感情的な面も含め、人と人の関係性が良好であるかという『人間関係』
この記事を読んでいるみなさんも、ぜひ参考にしてみてください。
私の実家は歯医者ではなかったのですが、ひょんなことから歯科大学に進学しました。
同級生は歯科家系ばかりで、う蝕や歯周病に関する考え方の違いに衝撃を受けました。「歯科の常識、社会の非常識」という言葉を痛感した6年間でした。
実際に社会に出て歯科医師として働く中で、予防についてよりしっかりと実践・啓蒙していくことが重要だと感じ、患者が興味をもちやすく継続意欲の湧きやすいホワイトニングに注目しました。
ただ、個人で実践していくには限界があり、広域で予防を実践するには、発信力や集客力が必要でした。
そんなときにとある方を通じてミュゼプラチナムとの出会いがあり、目指す世界観などが非常に近いことがわかりました。
そこから一緒に夢の実現に向けてホワイトニング事業を行うことになり、現在は同じ考えをもつ歯科医院を集め、より広く強く予防を実践できるよう、全国の加盟院への教育も担当するようになりました。
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次回は、実際にミュゼホワイトニングに加盟している歯科医院の歯科衛生士さんにインタビューしていきます。お楽しみに！
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