【無料サンプルプレゼントあり!】う蝕リスクの高い患者さんにはどんなOHIをするべき?丸橋理沙さんが成人のう蝕予防について考える!

炎症のコントロールをメインに考える歯周病予防と、プラークコントロールに加え、食生活習慣の改善や正しいフッ化物応用が重要となるう蝕予防。

歯科衛生士という職業上、どちらの予防方法も熟知しておく必要があり、患者さんのもつ個々のリスクによってアプローチは異なってきます。

今回dStyleでは、「成人のう蝕予防」にフォーカスし、フリーランス歯科衛生士として大活躍の丸橋理沙さんに、インタビューを行いました。

日本だけでなく世界中で活躍する丸橋理沙さんは、普段どんなOHIを行っているか、徹底深掘りします!

う蝕リスクの高い患者さんにはどんなOHIをするべ?丸橋理沙さんが成人のう蝕予防について考える!

成人でう蝕を抱える患者さんがもつ特徴とは?

成人のう蝕患者さんにはどんな特徴があると感じていますか?

昨年厚生労働省から発表された「令和4年歯科疾患状態調査」によると、20歳を超え、社会人としての生活が始まる世代から、う歯をもつ者の割合がぐっと上がることがわかると思います。

そこが、う蝕リスクが高まる一つ分岐点として考えられると思います。

5歳以上で永久歯にう歯をもつ者の割合の年次推移(%)(表は厚労省HPより引用)
5歳以上で永久歯にう歯をもつ者の割合の年次推移(%)(表は厚労省HPより引用)

臨床をしていても、学生時代はずっと通っていたのに、就職してからメインテナンスに来院しなくなる患者さんは非常に多いと感じます。

そうすると、自分の住む場所や生活リズムが変わって、「今まで受けていたメインテナンスを受けられない人」が増えていくんですよね。

そして、歯周病に罹患し始める年代になってから、歯肉に何か痛みや違和感を感じて、また歯科医院に通い出す方や、う蝕で歯が痛くなって通い出す方など、症状が出てから来院する方が多くなってくるのが、20代後半から40代前半の年代だと思います。

この約20年の間に、「う歯をもつ者の割合」はほぼ100%近くにまでなってしまうんですよね。なので、日常から行う予防というのは、非常に大切だと思います。

丸橋理沙さん

丸橋さんはう蝕予防についてどう考えていますか?

歯科衛生士の立場から考えると、う蝕予防するのって結構むずかしいんですよ。

なぜかというと、患者さんの生活習慣に起因しているものが多いからです。口腔内って、食べるタイミングや食べるもの、時間など、患者さんの生活そのものが現れますよね。

例えば歯周病で歯肉縁下歯石がついている患者さん。もちろんセルフケアがもっとも重要ですが、私たちプロがSRPすれば改善する部分もたくさんあると思います。

でもう蝕を徹底的に予防しようと思うと、1日中その患者さんの隣にいるくらいのことをしないとむずかしいと思うんですよ。

何気なく飲み物を買うところやそのタイミング、ご飯として食べているものは何か、そこの管理をほぼすべて患者さんにお任せしなければいけない。それって私たちからすると結構大変なことですよね。

そんな中でう蝕予防をしていこうと思うと、何かしら手軽に、かつ維持して使っていけるものを提案していきたいんですよね。

丸橋理沙さん

具体的にはどんなものや方法をおすすめしていますか?

朝と夜にブラッシングをしている患者さんが多いと思うんですが、このブラッシングをしていない時間にどんな生活をしているか、というところは一つのポイントだと思います。

特にう蝕リスクの高い患者さんにおいては、日中の時間にブラッシングしない、洗口もしないのであれば、何かしら予防できる行動を取り入れてもらった方が良いでしょう。

なるほど。では、食生活はどうしたら良いですか?

“間食がやめられないんです。”という患者さんには、嗜好品の代わりに歯科専売や特定保健用食品のガムをおすすめするのも一つです。

ガムって噛むことで唾液の分泌が促進されますし、歯の再石灰化を促す成分が入っている製品もあるので、一石二鳥だと思うんですよね。

口腔内の健康に役立ちつつ、味もおいしくて手軽に取れるというのは、患者さんが無理なく続けられる方法の一つだと思います。

歯科専売ガム
歯科専売ガムもおすすめするのも一つの手段

あと私だったら、全顎的にう蝕に罹患している患者さんは、一つの食品というよりも、口腔内全体に行き渡りやすい飲み物を何か摂取している可能性が高いと考えます。

液体類って抜群の破壊力をもっているので、お砂糖がたっぷり入ったコーヒーや紅茶をよく飲んでいる方の場合は、まずそこを変えてもらいます。

お砂糖がたっぷり入ったコーヒーや紅茶は要注意
お砂糖がたっぷり入ったコーヒーや紅茶は要注意

飲み物って何気なく習慣で購入している患者さんも多いと思うので、飲み物自体が大きなリスクとなることを知ってもらうことが必要ですよね。

食べ物も一緒で、発酵性炭水化物がう蝕の原因になることもあまり知られていないように思います。ポテトチップスなどは咬合面にも詰まりやすいですし、う蝕リスクが高い食品として認識してもらいたいですね。

発酵性炭水化物もう蝕リスクが高い食品
発酵性炭水化物もう蝕リスクが高い食品

普段の食事でも口腔内のpHは下がるので、「pHが下がることをすると、脱灰が起きる」ということをもっと自覚してほしいと思っています。

ブラッシング指導はどうしていますか?

隣接面または平滑面のどこにう蝕ができているかで、TBIの方法は変わりますが、とにかく口腔内を清潔にしてもらうことを徹底してもらいます。

口腔内が乾かないようにするというのも一つですね。唾液を出すために、先ほどお伝えしたガムを使用することや、お水を口に含んでもらうことなどもすすめています。

具体的なTBIとしては、限りなく縦磨きで磨いてもらうよう伝えます。6・7番は横磨きになると思いますが、最低でも5〜5までは絶対に縦磨きです。

特にプラークが残りやすい隅角部分には、縦磨きの方が角度をつけてアプローチしやすいので、歯ブラシ1本でできるだけ歯面全体のプラークを落としたい患者さんには有効だと感じています。

電動歯ブラシを使用している人にも同様に伝えていますよ。

手用歯ブラシも電動歯ブラシも縦磨きで使用してもらう
手用歯ブラシも電動歯ブラシも縦磨きで使用してもらう

フッ化物に関していうと、フッ化物配合歯磨剤かフッ化物洗口、まずどちらかしかおすすめできないとすると、私はフッ化物洗口を選びますね。

濃度は450ppmでも10ml口に含むので、フッ化物の量自体は歯磨剤よりも多くなって効果的です。

再石灰化を促進することを優先したいので、就寝前は必ず、日中もできるのであれば積極的にフッ化物洗口をしてもらいます。

う蝕のリスクや重症度が低い方には、1,450ppmのフッ化物配合歯磨剤を使用してもらうだけでも十分かもしれませんが、脱灰が多い、または崩壊度が高い方には、液体の方が浸透しやすいですし、たとえ歯ブラシが当たらなくても口に含むだけで全体に行き渡るので、効率的だと思うんですよね。

歯磨剤の効果を最大限発揮できない理由の一つに、「ブラッシング後のうがいの水の量が多すぎる」ということが挙げられます。

ペットボトルのキャップ2杯分くらいの水でしかうがいしてほしくないのに、コップ一杯に水を入れて何度もうがいする方っていますよね。

それだとせっかく取り入れたフッ化物が全部流れちゃうので、うがいの水の量まできちんと指導しないといけません。

コップ一杯に水を入れて何度もうがいするのはNG
コップ一杯に水を入れて何度もうがいするのはNG

また、歯磨剤を使っても2時間程度しか口腔内に留まってくれないので、ブラッシング後2時間以上経過してから就寝する患者さんにも要注意です!

たとえば20時に夜ご飯を食べる患者さんが、21時にブラッシングして、24時に寝るとします。

そうすると、もう就寝時にはフッ化物の効果が切れてしまっているので、

  • 就寝前に再度ブラッシングする
  • フッ化物ジェルを歯面に塗布する
  • フッ化物洗口する

など、何かしらフッ化物を取り入れる行動をしてもらう必要がありますよね。

丸橋さんが考える、歯科衛生士が行うべきOHIとは?

まずは、「患者さんの話を聞く」ことが何よりも重要だと思います。

患者さん一人ひとりのパーソナリティーや来院している背景を知らずに指導すると、見当違いな指導になってしまう可能性がでてくると思うんです。

生活習慣を変えるのがむずかしい患者さん、たくさんいると思います。それでも歯科衛生士として、何かしらのアドバイスをするための材料を聞き出す能力が必要ではないでしょうか。

患者さん自身が“良い歯科医院に行きたい!”と思うなら、自分の話を聞いてくれる医院に行くべきだと思いますし、何も言わずにクリーニングだけするところには行かないでほしいなと思います。

親身になって、自分にアドバイスをくれる歯科医院に行くのがベストだと思います。

そのことを私たち歯科衛生士が十分に理解して、患者さんに選んでもらえる医院づくりを担っていけると良いですね。

丸橋理沙さん

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10年以上もフリーランス歯科衛生士として活躍しながら、今も臨床現場に立ち続ける丸橋理沙さん。

今回のインタビューでは、普段のセミナーや講演ではなかなか聞けない、具体的なう蝕予防へのアプローチについて伺うことができました。

歯周病とう蝕、どちらに対しても適切なアプローチができる知識を身に付けたいものですね。

丸橋さんの普段の仕事内容や活動を知りたい方は、Instagramのアカウントも併せてチェックしてみてください♪

丸橋理沙さんのInstagramアカウントはこちら
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編集部おすすめ!間食がやめられない患者さんにおすすめしたい商品とは?

モンデリーズ・ジャパン株式会社(以下、モンデリーズ)の『リカルデント』は4月1日より、製品特長をわかりやすくしたパッケージにリニューアルします。

リカルデントの特定保健用食品の「グレープミントガム」「さっぱりミントガム」は、日本歯科医師会推薦商品でもあります。

今回は、リカルデントの特定保健用食品に配合されている「CPP-ACP」という成分について詳しくご紹介します♪

むし歯の始まりを抑制する

そもそも「CPP-ACP」とは?

CPP-ACPとは牛乳由来の成分で、乳タンパクからできたCPP(カゼインホスホペプチド)と、非結晶性リン酸カルシウムの複合体です。

CPP-ACPは、オーストラリアのメルボルン大学歯学部 エリック・レイノルズ教授により25年以上研究されてきた成分で、以下の3つの効果をもっています。

  1. 脱灰抑制
  2. 再石灰化促進
  3. 耐酸性増強

① 脱灰抑制

口腔内に存在する細菌が生み出す酸によって、エナメル質の内側からリン酸カルシウムが溶出します(これを脱灰とよびます)。

CPP-ACPには、この脱灰を抑制する効果があり、リン酸カルシウムの溶出を抑えることができます。

脱灰抑制

② 再石灰化促進

脱灰によってエナメル質の内側から溶出したリン酸カルシウムを、再び歯に戻す「再石灰化」を促します。

再石灰化促進

③ 耐酸性増強

リン酸カルシウムを補給されたエナメル質は、う蝕の原因となる酸への耐性を増強します。

耐酸性増強

フレーバーとしては、シリーズでいちばん人気のフルーティなグレープミント味とさわやかなミント味の2種類が用意されています。
※ 無果汁

また、これらのフレーバーが噛み出してから長持ちするため、飽きずに長時間噛み続けることができます。

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リカルデントの特定保健用食品には、関与成分CPP-ACPが配合されており、歯の健康が気になる患者さんに嬉しい働きがたくさん詰まっています!

おいしい味が長持ちしやすく、間食をやめられない患者さんには、ぜひおすすめしたい商品です。

今なら一医院1,000個のサンプルを、先着200医院にお届けします。この機会にぜひ、下記のフォームよりお申し込みください♪

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