明日からの診療を10倍楽しむコーチングスキル Case4

こんにちは、歯科衛生士の石田恵子です。

歯科医院でのコミュニケーション・患者さんとの関係はいかがでしょうか?信頼は築けていますか?

私は、試行錯誤を経たのち、歯科医療従事者に必須のスキルとして「コーチング」に答えを見出しました。

「コーチング」とは、もともとスポーツ界やビジネス界で取り入れられていた手法で、対話を通して相手の目標達成を支援することをいいます。

歯科衛生士としてスタートしたものの、スキルや人間関係などさまざまな悩みを持ち、これからの歯科衛生士人生に迷いをもっている方がたくさんいらっしゃいます。

そんな方々のさまざまな悩みを、コーチングスキルを用いて紐解いていきます。会話の中からさまざまな希望やヒントを見つけ出し、明日からの診療を楽しんでいただければ嬉しいです。

明日からの診療を10倍楽しむコーチングスキル

Case4.歯科衛生士歴 18年 Hさん

Hさんは、2人のお子さんを育てながら、現在の職場ではサブリーダーを務める歯科衛生士。

こんな風になりたい!という思いはあるけれど、実際にモノにしていくにはどうしたらいいの?

こんなお悩みをかかえる歯科衛生士さんをコーチングしていきます。

コーチング開始

Hさん(以下、敬称略):診療室だけでなく、地域の場などで患者さんと触れ合うことが大好きなので、歯科衛生士として、セミナーなどができないかと考えています。

でも、少し勉強しようとすると、上には上がたくさんいて…結局自分は何がやりたいんだろう。と考えるようになったんですよね。

それから、毎日時間に追われているようなところがあって、仕事から帰ってきてバタバタと家事をして、勉強したいことがあるけれど、体力的にも精神的にも時間が足りず…バテて、寝てしまいます。

自分は臨床しながらセミナーなどをやれるような“器”じゃないのかなと思ったりもするんです。

石田さん(以下、敬称略):ありがとうございます。夢はいっぱいあるけど、このままじゃダメだ…頑張らなきゃ!という風に聞こえてきました。

H:そうですね。そう思っています。

石田:でも、コーチングの世界では、今のあなたが「完ぺき」なんです。足りないところはないですし、焦ることもないです。疲れた、寝る。それで「完ぺき」です。

あなたの夢は全部叶います。あとは、明確にするだけかと私は思いましたが、どう思いますか?

H:そうなんですか。「明確」…

石田:今、Hさんの頭の周りにポンポンポン…と浮かんでいることを落とし込む方法を考えてみてはいかがでしょう。

H:たとえば…書いてみるとか?

石田:「書く」にもいくつか方法がありますよね。文字で書いてみますか?絵で描いてみますか?

H:文字がいいです。

石田:文字で、具体的にはどういう風に書きますか?

H:やりたいことを流れを考えずに書き出してみようかなと思います。

石田:それでは、やりたいことを考えずに書いたら、それを色分けしていただけますか?

わ〜っとなんでも書いてみると、いくつかの分野に色分けできるかと思います。よかったら、100個書いてみてほしいです。

H:100個!…やってみます。

石田:…いかがでしたか?

H:80個くらい書けました。書いているうちに整理されてきて、「勉強してみたいこと」が結構出てきました。

他には、「なぜそれをしたいのか」といったことや、家庭や環境のことも出てきました。「なぜそういう環境を作りたいのか?」みたいな。

また、項目の中に「ネガティブな部分を直したい」というのも出てきました。これが、自分がやりたいこと、繋げたいことの足を引っ張っている部分かな。

自分がどうやって進んでいったらいいのかが明確になりました。結局は「仕事がしたい」!

石田:ありがとうございます。明確になった!よかったです。では、その中でとくにワクワク・ドキドキしたものはありますか?

H:「学びたいこと」を書いている時ですかね。この分野に関して知りたい!と思っている時が一番ワクワクしました。

石田:そうなんですね。はじめにHさんは、セミナーをして「広めていきたい・発信したい」という思いがあると聞いていましたが、今はどんな気持ちの方が、ワクワクしますか?

H:はい。今回書き出してみたら、本当に自分が「発信したい」ことがわかりました。

石田:よかったですね。それでは、Hさんがそれを発信したところを想像することで、Hさんはどう思いますか?どんな気持ちになりますか?

H:多分、その話を聞きにこられた人たちは、今を改善したいと思っている人たちだと思います。その人たちがセミナーを聞いてご満足して、笑顔になってもらえれば、自分も幸せになれると思います。

石田:それが一番手に入れたいものなんですね。

H:えー。そうですね…変ですかね。

石田:そこで迷いがあるのはなぜでしょう?

H:書き出した時は、場所や時間、費用のことなどを考えずに書いたので、もしかしたらどこかで対価を望んでいるのかもしれないです。やりたいことが仕事として成り立てば、もっと幸せになれると思います。

石田:「仕事として成り立てば」。口に出してみてどうでしょう?

H:言っちゃったからやらなきゃ、という気分になりました。

石田:そうなんですね。勉強して、広めて、それで患者さんが満足して。それで対価をもらって、Hさんがステップアップした時は、また違うものがほしくなるかもしれませんね。

明日から一歩踏み出すとしたら、まず何をされますか?

H:やっぱり勉強ですかね。でも企画書も作ってみたいと思います。市役所や施設、どういうところでやらせてもらえるかを、まずリサーチしてみたいと思います。

明日からの診療を10倍楽しむコーチングスキル Case4

Hさんの気づき〜コーチングを受けて〜

H:普段、自分で思っていることが整理できませんでしたが、今回整理する方法を教えてもらえました。悶々としていたことが進みそうな気がします。

とくに、100個書き出す作業は、自分を知るという意味で、やってよかったなと思います。自分の中で見えていなかったものが見えてきました。

ただ書き出すだけでなく、まとめたことを人に話すことで、自分の気持ちを再確認できた気がします。それから、やらないといけないという気持ちも生まれました。

自分が変わるきっかけになった時間だと思います。

Hさんの変化〜コーチング一ヶ月後〜

H:まずは、企画書を2つ作ってみました。

その後、ある施設で教室を開催させてもらったのですが、今後は行政に関わるところでやらせてもらいたいという思いがあり、その教室を取りまとめている人に相談してみました。

やっぱり市役所などは実績がないとなかなか受け入れてもらえないそうで、まずは今やっていることを続けてから提案してみたらどうかな?と言ってもらったところで止まっています。

でも、考えをまとめてその話をすることで、ちょっとずつですが、やりたいことの方向に進めているのかなあと思います。

まとめ

Hさんの「学びたい」という向上心と、「誰かに貢献したい」という思いのパワーが、私の中の熱い思いにも火をつけてくれました。

今回は、コーチングをする私の立場を保つのが難しく、歯科衛生士の先輩としてサポーターに回りたい気持ちでの応答が多くて反省しています。

それくらい魅力的なHさんは、豊富なアイデアと勇気と行動力を持つ歯科衛生士さん、これからの企画を達成し、行動し、向上していく姿を応援していこうと思います。

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