わたしのDHスタイル#38 吉垣理恵さん『認定資格を活かして患者さんに正しい知識を提供する』

歯科衛生士は社会的価値の高い大切な職業であり、この社会になくてはならない存在です。

dStyleでは、今まさに臨床の現場ではたらいている方々にスポットライトを当て、等身大の歯科衛生士ライフを語っていただきました。

このインタビューが、歯科業界で輝くきっかけになれば嬉しいです。

わたしのDHスタイル#38 吉垣理恵さん

今回は、歯科衛生士歴20年の吉垣理恵さんにお話を伺いました。

地元岐阜県で歯科衛士免許を取得後、愛知県の歯科医院で8年勤務。結婚とともに退職し、大阪へ転勤。

現在は2児の子育てを経て、旦那さんである院長先生とともにT&Rデンタルクリニックを経営しています。

T&Rデンタルクリニック 吉垣理恵さん
T&Rデンタルクリニック 吉垣理恵さん

仕事をする上でこだわっていること

患者さんに苦痛なく施術すること。またきたい、歯科受診が楽しみと思っていただけるようにすること。

そのために気を付けていることは、ブレードの挿入角度や歯牙の形態把握時の、声かけです。

特に患者さんにとっては、何をされているかがわからないことが不安につながってしまうので、動作についての声かけは気を付けて行っています。

たとえばPMTCの際に「右下のほっぺ側からしますよ」など、部位が変わるごとに声かけするようにしています。

また、ミラーの入れ方だったりバキュームの置く位置なども、患者さんの様子を見て、初回から2、3回までの間に、苦痛のないポイントを見つけるようにしています。

細かく声かけを行い患者さんの不安を取り除く
こまかい声かけで患者さんの不安を取り除く

認定資格取得のメリット

子育てが落ち着いた頃に、独身の頃からずっと取りたいと思っていたホワイトニングコーディネーターの資格を取りました。
(参照:ホワイトニングコーディネーターってどんな資格?

資格を持っていると、ホワイトニングを受けたい患者さんがHPを見て来院されるので、集患にもつながります。

また、キシリトールマイスターの資格は、子どもの患者さんやその保護者の方に、キシリトールについての正しい知識をお伝えすることができます。
(参照:キシリトールマイスター オンラインセミナー-日本フィンランドむし歯予防研究会

そのため、食べ物を通して口腔に興味を持ってもらうきっかけになっています。

子どもの患者さんたちとキシリトールレッスンを行う様子
子どもの患者さんたちとキシリトールレッスンを行う様子

認定資格を持っていると、講義で学んだ内容を元にお話しすることができるので、患者さんに安心して施術を受けてもらうことができると思います。

働く中で経験したうれしい出来事

「吉垣さんでないと困る」や、「今までは痛かったけど吉垣さんのは痛くない」と言っていただけたこと。

他院ではSRPが痛くて麻酔をしてしてもらっていた、SRPが怖い、と言う患者さんが多くいらっしゃるのですが、吉垣さんの施術は痛くなく受診できたと感謝されるので、嬉しくなります。

それから、新人の頃に働いていた歯科医院で出会った患者さんには、成長するきっかけをいただきました。

その患者さんは、私が新人だということをわかった上で来院されている方だったので、「ここに置いたら痛いからこうしてみたらどう?」など、いろいろ助言をくださいました。

ただ、その当時の私にとってはそれがつらくて。でも、その助言があったから、苦痛なく施術するという心がけに繋がっていると思います。

その後、ある程度できるようになった時に、その患者さんから「あなたが担当でよかった」と言っていただけたのが、とても嬉しかったです。

これまでの人生経験の中で、やっておいてよかったと思うこと

以前の職場の患者さんにCAの方がいて、その方が接遇講師になられたので、医院全体で講義を受けました。

その際、「チェアたおしますね」「ミラー入れますね」など細かい声かけを行っていた私のことを、接遇がいいと褒めていただけたので、自信につながりました。

歯科医院で働いていると、歯科衛生士業務以外でご指導いただく機会があまりないので、一社会人として成長できたと思います。

おすすめの器具

一つ目は、モリタのエアフローハンディ 3.0 Plusです。

昨年末くらいに新たに購入したのですが、着色のひどい方やバイオフィルムも除去できるので、染め出しした時に使用すると時間の短縮にもなり、患者さんの負担も少ないのでおすすめです。

患者さんにも「ツルツルになる!」と言っていただけたり、これまで着色のひどい方は回数を分けて施術していたところ、1回で済むようになったのがとても好評です。

モリタのエアフローハンディ 3.0 Plus
エアフローハンディ 3.0 Plus

二つ目は、LMグレーシーキュレットです。

歯科衛生士になったばかりの頃に受講したセミナーで知って、そこからずっと愛用しています。

角度や刃の薄さが歯肉の中に入りやすい形状をしており、他のキュレットだと入らない部分にも入るのでおすすめです。

LMグレーシーキュレット
LMグレーシーキュレット

今後挑戦したいこと

食育士の資格に挑戦したいです。

医院にこられる子どもの患者さんに、保護者の方がお菓子を与えるのを見ていると、お菓子の種類やタイミングなど、何も考えずに与えているなと感じることがあります。

そこにいいきっかけを与えられないかなと思い、キシリトールレッスンをしていますが、その際にあわせて食育の知識を紹介できるようになりたいなと思っています。

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