2020年1月、口腔ケア商品を販売する株式会社いいの製薬より、「口臭を指摘できる人間関係の違い100人アンケート結果」が公開されました。
この調査によると、会社の同僚や友人、家族といったそれぞれの相手との関係性によって、口臭を指摘できるかできないかが大きく変わることがわかりました。
さらに2月には、「新入社員に仕事を教えるときの口臭リスク調査結果」が公開され、上司の口臭ケアは必須といわれています。
今回は、このふたつの調査について詳しく紹介します♪
口臭を指摘できるのは、家族かそれ以外で大きく変わる!
この調査は、株式会社いいの製薬がインターネット上で100人を対象に行ったアンケート結果を集計したものです。
質問
① 絶対できない
② 多分できない
③ 多分する
④ 絶対する
その結果、会社の同僚と友人においては、「絶対指摘できる」と答えた方が、それぞれ1人、3人であるのに対し、家族においては30人と、10〜30倍近い差があることがわかりました。
家族に対して口臭を指摘できる理由としては、以下の通りです。
- 身内だから。むしろ身内が言ってあげないと、周りがつらい思いをするから。
- そのままだと他人にイヤと思われて可哀想だから。
- 外で恥ずかしい思いをするだろうし、なにかの病気である可能性もあるから。
- 口臭があると人間関係も悪化し、会話もなくなるのでデメリットしかない。
- 自分のパーソナルスペースに関わるから。
など
中には、「臭くて離れてほしいから」という辛辣な意見も。
一方で、会社の同僚や友人に口臭を指摘できない理由は、以下の通りです。
- 同僚と気まずくなったら会社で仕事をしにくくなるから。
- いじめに発展するとイヤだから。
- 下手したらセクハラと言われるから。
- 相手を傷つけることになるし、友達関係にヒビが入ると困るから。
- 病気の場合もあるし、そこまで踏み込めないから。
いずれも「人間関係の悪化」を懸念する理由が、大多数を占めました。
口臭がする上司から指導を受けると、新入社員は会社を辞めたくなる?!
つづいての調査は、同会社がインターネット上で募集した、口臭に悩む100人を対象に行ったアンケート結果を集計したものです。
質問
① もちろん辞めたくなる
② 辞めたくなるかも
③ あまり辞めたくならない
④ まったく辞めたくならない
その結果、「もちろん辞めたくなる」「辞めたくなるかも」と答えた人は54人。半数を超える方が、口臭がある上司による影響で、会社を辞めたくなる可能性があるということが示されました。
まとめ
ふたつの調査結果により、会社の同僚、ましてや上司に対して口臭を指摘できる人は極めて少なく、その結果、会社を辞めたいと考える人まででてきてしまうことがわかりました。
また、家族であっても口臭を指摘できないと考える人は27人おり、これは決して少ない数値ではないと思います。
そのため、歯科医院を受診する患者さんに対して口臭を指摘することは、私たち歯科医療従事者のひとつの役目かもしれません。
もちろん言い方に配慮する必要はありますが、歯周病の所見がみられる患者さんに対して、「歯周病になると口臭を感じやすくなりますよ」「口臭について気になったことはありますか?」など、やんわりと伝える方法はあるはずです。
厚生労働省の調査によると、35歳以上の日本人においては、「4mm以上の歯周ポケットを有する者の割合」が40%を超えます。その割合は年齢を重ねるごとに増え、歯周病の罹患率も同様に増加します。
(参照:平成28年度歯科疾患実態調査-厚生労働省)
新入社員の指導に大きく関わり、働きざかりでもある30〜50代の患者さんに対しては、このような調査の結果を伝えると、ひとつのモチベーションになるかもしれません。
歯周病が原因の口臭については、適切な治療を行えば改善することを伝え、改善した際は患者さんと一緒に喜べるような関係性が作れるといいですね♪
出典:いいの製薬『口臭を指摘できる人間関係の違い100人アンケート結果』、『口臭がする人から指導を受けた新入社員の54%は会社を辞めたくなる~新入社員に仕事を教えるときの口臭リスク調査~』