歯科に役立つヨーロッパでのメディカルアロマ 第8回

皆さん、こんにちは。メディカルアロマスペシャリストの大工原忍です。

今回で8回目のメディカルアロマのお話です。実際に歯科分野に役立つメディカルアロマのお話をしたいと思います。

前回まではこちら

第1回 メディカルアロマテラピーとは
第2回 メディカルアロマの効能と選び方
第3回 メディカルアロマの特徴と歯科恐怖対策アロマ
第4回 歯科分野で役立つアロマ Part1
第5回 歯科分野で役立つアロマ Part2
第6回 口内炎の万能薬 ローレル
第7回 細菌性感染症に効くクローブ

外科処置後の青あざにはヘリクリサム

今回は、抜歯やインプラントなどのオペの後の青あざに良いメディカルアロマのお話をしたいと思います。

メディカルアロマで打撲やあざに良いというと、血腫抑制・血液凝固阻止作用のあるヘリクリサムです。フランスの一番南のコルシカ島に自生していて、6月にお花を咲かせます。

コルシカ島には私は何度も行ったことがありますが、本当に素敵な場所でナポレオンの出生地です。

血腫抑制・血液凝固阻止作用のあるヘリクリサム
ヘリクリサム

ヘリクリサムの学名「HERICHRYSUM ITARICUM」には、黄金の太陽という意味があり、その名の通り黄色いお花を咲かせます。

そのお花から抽出されたアロマの成分はケトン類のβ-ジオンを含み、この成分には血腫抑制・血液凝固阻止作用があります。
基本的にケトン類には神経毒性があるため、流産の危険性があり、妊産婦・乳幼児には禁忌な精油です。

しかしβ-ジオンはケトンの中でも毒性が低いことや、打撲には驚異的な効果があるとされていることから、乳幼児や妊婦さんであっても、応急処置で局所的な使用については問題ないとされています。

1滴のみ原液塗布したら、その後の回復に驚くべき改善が見られるといわれています。

それでも、ケトン類であることには変わりないので、使用する場合には以下に注意しなければなりません。

  • 乳幼児・妊婦の経口摂取は避ける
  • 妊婦の腹部・授乳中の女性、また乳幼児への皮膚塗布は4滴を最高量とし、1日3回までとする(調合の困難な抗凝固剤の投与を受けている人にも、使用しないこととなっています)

禁忌のアロマ

禁忌のアロマ
私の体験談ですが、以前転んで1番2本を亜脱臼したことがあります。

とっさに鎮痛作用のある精油のバジル・ローレル・ウインターグリーンなどを塗布し、冷やしましたが、段々歯が紫色になってきてしまいました。

さらに、電気針でも反応がなく、歯の治療をしなければいけなくなりましたが、死ぬまで自分の歯をできるだけ残しておきたいと考えているので、海外にも鎮痛剤でしのいで行きました。

その際に、歯髄充血には血流を良くすればいいのだと思い、このヘリクリサムを歯茎と歯に塗布したところ、一度色が変わってしまった歯が4か月後に元に戻り、神経も戻ってきたのです。

今では歯も元の色に戻り、硬いものも全く問題なく食べています。その時の写真はセミナーで出しています。

セミナー後、いろいろ反響はありましたが、神経が来なくなってかなり経ってからよりも、やはり直後からのケアがよいと思います。

メディカルアロマはこんな事にも活用できるのです。

歯科に役立つヨーロッパでのメディカルアロマ

第1回 メディカルアロマテラピーとは
第2回 メディカルアロマの効能と選び方
第3回 メディカルアロマの特徴と歯科恐怖対策アロマ
第4回 歯科分野で役立つアロマ Part1
第5回 歯科分野で役立つアロマ Part2
第6回 口内炎の万能薬 ローレル
第7回 細菌性感染症に効くクローブ
第8回 外科処置後の青あざにはヘリクリサム