日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士ってどんな資格?

日本の歯科業界にはたくさんの資格制度が存在し、その代表格が歯科医師免許・歯科衛生士免許・歯科技工士免許です。

これらの資格は「国家資格」といって、国で認められている認定制度です。しかしその他にも「協会認定資格」「学会認定資格」など、自身のスキルアップのための資格がたくさん制定されています。

今回はたくさんある資格のうち、とくに日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士の資格について、徹底解説しますよ!

[目次]
1.日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士とは?
2.日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士の業務
3.資格取得の申請に必要な条件
4.資格のとりかた・費用について
5.認定歯科衛生士の働き方(Coming soon…)

1.日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士とは?

一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会が設けている『学会認定資格』で、2020年9月現在、3,136名の医療従事者、うち歯科衛生士227名が取得。

医師や歯科医師をはじめ、歯科衛生士、看護師、栄養士、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士など、さまざまな医療従事者や医療福祉に携わる方が取得しています。

摂食嚥下リハビリテーションの基本的な事項と必要な技能を明確化し、それらの知識を修得するために制定された認定資格です。

2.日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士の業務

認定士は、医師や歯科医師またはそれに準ずるものによる摂食嚥下リハビリテーション計画を理解し、それに従って摂食嚥下訓練を実施します。

そして、その経過や結果を指示者に報告する能力があり、同時にリスク回避に関して必要な知識と技能を持っていることが求められます。

また、同学会の特色として、関連多職種やその技能の共通部分についての知識を持っていることをあげているため、摂食嚥下のプロとして、病院や訪問診療の現場で多職種連携を行いながら活躍することができます。

超高齢社会の日本において、摂食嚥下リハビリテーションの分野は、国民の医療費削減や健康寿命の延伸に大きく貢献しています。

そのため、そのニーズはますます高くなっており、国内だけではなく、アジアや欧州、米国など、海外においてもその必要性が年々高まっています。

これからますます人気が出る資格のひとつといえるでしょう。

日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士ってどんな資格?

3.認定資格の申請に必要な条件

日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士の認定申請には、以下の条件を満たしている必要があります。

  1. 同学会会員歴が、受験年の7月31日において、2年以上であること
  2. 摂食嚥下に関わる臨床または研究歴が、受験年の7月31日において、通算3年以上であること
  3. 日本摂食嚥下リハビリテーション学会インターネット学習プログラム(eラーニング)全課程の受講を修了していること

(一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会 認定士試験及び認定士登録規程より抜粋)

申請条件の詳細はこちら

4.資格のとりかた・費用について

上記の条件を満たせば認定委員会による書類審査を受けることができます。このとき受験申請料として、10,000円を学会事務局に納付します。

認定士試験に合格したら、日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士として登録申請を行うことができます。

その際、認定士登録料として20,000円を納付する必要があります。

書類審査・認定試験

審査に必要な以下6つの書類を揃えて、事務局に送ります。

  1.  受験申請書
  2. 履歴書
  3. 専門職の免許証の写し
  4. eラーニング修了証
  5. 受験申請料の払い込み受領証の写し
  6. 返信用封筒

申請書類のダウンロードはこちら

書類審査に合格した後は、原則として毎年12月の第1日曜日に開催される認定士試験を受験します。

認定士試験は、マークシート方式の多肢選択試験。試験問題は、同学会が提供しているe-ラーニングの内容から出題されます。

資格の更新について

日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士の認定期間は5年間とされています。

更新を希望する場合、資格取得日または更新日から5年の間に学会の定める活動を取得単位数として、認定委員会に報告する必要があります。

更新に有効な活動は、学術大会参加、認定士単位セミナーまたは学術大会などで行われるセミナーへの参加、論文掲載、学術発表、eラーニング学習など、多岐に渡ります。

更新単位の詳細はこちら

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適切な多職種連携によって、摂食機能療法をより安全かつ適切に行うことができる日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士。

日々の診療のスキルアップとして、自信にもつながる資格なのではないでしょうか?

まずはセミナーや講習会を受けたり、受講生の声を直に聞いてみるのもいいかもしれませんね。

応援しています!

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