歯科衛生士業務にプラスアルファ!口腔周囲筋ケアについて知るセミナーが開催

11月18日の日曜日、千葉県船橋市にて、「口腔周囲筋ケアセミナー」が開催されました。

こちらは山梨県甲府市を拠点に口腔周囲筋ケア専門のフリーランス歯科衛生士として活躍されている高見澤亜衣さん主催のプライベートセミナー。

 
普段の診療で行き詰まりを感じている。ブラキシズム患者が多いけれど、マウスピース頼りになってしまっている…
 
メインテナンスやプラークコントロールはきちんとできているのに、過剰な咬合力が原因で歯を失ってしまう患者さんはどうケアしよう…

といったお悩みを持つ歯科衛生士さんにおすすめのセミナーです♪

口腔周囲筋ケア専門歯科衛生士 高見澤亜衣さん
口腔周囲筋ケア専門歯科衛生士 高見澤亜衣さん

口腔周囲筋ケアって?

口腔周囲筋ケア”とは、高見澤さんのつくられた造語だそうです。

元々矯正歯科でデンタルエステとして、リラクゼーションやアンチエイジング、審美的要素を目的として行っていた口腔周囲筋マッサージ。

このマッサージを予防歯科と融合させ、食いしばりのある方や顎関節症の方、MFT(口腔筋機能療法)が必要な方に対して、歯科衛生士としてお口のトータルケアを行えるように考案したという高見澤さん。

筋肉を知ることで生活や治療の全てがつながり、包括的にケアすることができるので、患者さんからの信頼度UP、自由診療の差別化にもつながるのだそうです。

レクチャーされる高見澤亜衣さん

まずはチェックの仕方から。信頼度UPのコツ

高見澤さんのセミナーでは、自己紹介からスタート。一人ひとりが自分の想いや目的、目標を明確にした後、講義がはじまります。

まずは問診・視診の仕方のレクチャー。

立っている状態で首が傾げている、座ったときにお尻がずれている、など、患者さんが診察室に入るところから視診ははじまっているんです!と強調する高見澤さん。

また、口腔周囲筋ケアにおいては、問診がとっても重要だという高見澤さん。患者さんの主訴やおかれている環境をしっかりと聴くことで、まずは患者さんに心を開いてもらうことの大切さを語りました。

歯科衛生士だからこそできる症状別ケア

聞いたことは「忘れる」
見たことは「覚えている」
やったことは「身につく」
自分で考え発見したことは「忘れない」

なにかものごとを学ぶときは、このスタンスが重要になると高見澤さんは強調しました。

その言葉の通り、主な口腔周囲筋について、受講生に実際に体験させながら解説する様子が印象的でした。

主な口腔周囲筋について色分けをして学ぶ受講生
おもな口腔周囲筋について色分けをして学ぶ受講生

つづいて、ブラキサーの方には?矯正治療の時には?口唇閉鎖不全の方には?といった、多数の症状に対応することができる口腔周囲筋ケアについて、ひとつずつ解説されました。

レクチャーの途中にもたくさんの質問が飛び交います
レクチャーの途中にもたくさんの質問が飛び交います

講師直伝だからわかりやすい!実習で口腔周囲筋を知る

午後は実際に咬筋や翼突筋などの位置や感覚を知るハンズオンセミナー。講師の高見澤さんが受講生一人ひとりの筋肉の位置を触って確かめるところからスタートしました。

受講生一人ひとりの筋肉の位置を触って確かめる実習
受講生一人ひとりの筋肉の位置を触って確かめる実習

自分の口腔内で位置や感覚を確認したあとは、周りの受講生の口腔内を確認し合う時間がたっぷり設けられています。

講師が常に会場を周っているので、わからないことはその場で解決できます
講師が常に会場を周っているので、わからないことはその場で解決できます

学ぶだけじゃない、発信できるセミナー

高見澤さんのセミナーの大きなポイントは、さまざまなバックグラウンドを持つ歯科衛生士さんがお持ちの知識を発信できる場を設けられていること。

また、参加者みんなでつくり合う時間がたくさん設けられており、自分のおかれた環境で誰に何をしていきたいか、目的や発展を考えあうことができます。

口腔周囲筋ケアだけでなく、この場に集まったさまざまな知識を吸収して帰ることができる、情報量が多いセミナーなんです!

ひもを用いたバランストレーニングを紹介された石田さん
ひもを用いたバランストレーニングを紹介する石田さん
栄養学と歯科について紹介する武内さん
栄養学と歯科について紹介する武内さん

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さまざまなバックグラウンドをもつ歯科衛生士さんが集まる和気藹々とした雰囲気の本セミナー。

口腔周囲筋ケアはもちろん、各々が今まで学んできたことや日々の診療のことなど、常にたくさんの情報が飛び交っているのがとても印象的なセミナーでした。

まだまだ知られていない口腔周囲筋ケア。

大切な患者さんのために、ぜひ取り入れてみてくださいね♪