こんにちは。千葉県のしらとり歯科・矯正歯科で、歯科助手・副院長をしている白鳥真理です。
第1回では、歯科助手は最高のコミュニケーターであるということで、まずはコミュニケーションスキルを習得できる資格 デンタルカウンセラーについてお話させていただきました。
前回はこちら
今回は、国家資格ではない歯科助手が、自信をもって働けるようになる民間資格のひとつ、一般社団法人 日本歯科人財開発アカデミーの「プロアシスタント」についてお話したいと思います。
volume2.プロアシスタントができること
私が歯科の仕事に就いた時に、最初に担当した仕事は受付でした。
一般企業での事務経験が活かせると思っていた、受付の仕事。
しかし現実はそう甘くありませんでした。医院によって多少業務内容はちがうかもしれませんが、一般事務の経験だけでこなすのは難しかったです。
医療人としてのあり方や、歯科の知識などは、なくてもできないことはありませんが、患者さんに安心して通っていただくためには必要なスキルということに気づかされました。
さらに、ご存じのとおり、歯科助手は資格がなくてもできる仕事ですので、医療行為は基本的にできません。
歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士など国家資格を持っている中で、国家資格ではない歯科助手はなんのために存在しているんだろう?
ただの雑用係??
できることに制限があって、なんだか毎日ただただ仕事をこなしているだけで、この先自分は成長できるのかな?
周りの一般企業で働いている友人たちはどんどんキャリアをつんでいるのに、このままで終わっていくのかな?
医院での存在意義ってあるのかな?
…と、自信をなくしてしまっていました。
そんな時にみつけたのが、一般社団法人 日本歯科人財開発アカデミーが開催している「日本歯科プロアシスタントスクール」でした。
1年間、毎月1回のスクーリングを12回受講し、その後卒業認定試験に合格すると「プロアシスタント」に認定されます。
このプロアシスタントスクールでは、ただアシスト業務や受付の仕事を学ぶのではなく、「院長の右腕を育成する」という目的のもと
- 歯科助手の可能性
- コミュニケーションスキル
- 歯科医院経営
- リーダーシップ
- チームビルディング
- マーケティング
などを学び、自医院で活かせるような課題をこなしていきます。
そして、上記の項目の「やり方」の根本となる、「あり方」をしっかり落とし込んだ上で学んでいきます。
校長である澤泉仲美子先生からは、「あり方」の基本となる「根っこ磨き」や「自己肯定感」を学ぶことができます。
今まで「どうしたらできるか?」しか考えたことのなかった私には衝撃的でした。
まずは自分が幸せにならないと周りの人たちも幸せにできない。
ずっと頭で考えて行動をしていた私でしたが、そこの基本をしっかり学ぶことで、どんな状況になっても対応できるコミュニケーション力・判断力を身につけることができました。
私は、ここで学びはじめた当初、とりあえずやり方だけ教えてもらえれば医院で活かすことができると考えていたのですが、なかなかそれだけではうまくいきませんでした。
学んだことを医院で実践しても、ついてきてくれる人がいない。
「こんなに頑張っているのにー」と、うまくいかない自分と、思ったようについてきてくれないスタッフに対してイライラしていたこともありました。
一緒に働いてくれるスタッフや、院長、たくさんある歯科医院の中から自医院を選んでくださった患者さんへの感謝の気持ちがほとんどなかった自分。
このスクールでプロアシスタントとしての知識を身につけるうちに、これではついてきてくれないよなと、私自身の医院を引っ張っていく器の小ささに気づくことができました。
また、プロアシスタントの資格は、歯科医院の経営についてやマーケティングなど、なかなか自医院では学ぶことができない内容について学べるのも、ポイントのひとつです。
2014年にこのプロアシスタントの資格を取得して6年経ちますが、年々、自信をもって院長やスタッフと患者さんを幸せにするための医院作りができるようになってきたと感じます。
院長の右腕として、院長が創りたい医院像をしっかり聴き、言語化してスタッフに共有する。スタッフと協力して医院全体で医院作りをしていく、といったチームビルディングができるようになり、より一層医院が一枚岩になってきました。
そして昨年、医院の後輩歯科助手が、同じくプロアシスタントスクールに通いはじめました。
同僚が同じ学びを経験していくことで、共通言語を持つことができるようになったため、今までの私の役割を彼女に引き継ぎ、今はリーダーとして、医院の総括をしています。
さらに私は、プロアシスタントスクールを修了し、プロアシスタント認定を受けたのちに全国の歯科助手にこの学びを伝えるJDHA認定講師の道に進みました。
講師として情報を伝えていくために、さらに学びを深めていくことで、アウトプット力も高まり、医院で患者さんのカウンセリングやスタッフ育成の場でも活用できています。
「院長の右腕」として、歯科医院を創りあげていく上で必要な知識を身につけていくことによって、この仕事に誇りをもつことができるようになり、さまざまな分野の学びに興味を持つことができました。
次回からは、歯科助手としてスキルアップするために学んだ資格についてお伝えしていきます。
日本歯科プロアシスタント おすすめ度
取得難易度 ☆☆☆☆
実践度 ☆☆☆☆☆
チームワークUP ☆☆☆☆☆
歯科助手業務に活かせる資格
volume1.デンタルカウンセラー
volume2.プロアシスタント