全国各地で活躍されている歯科衛生士のみなさん。
他の歯科衛生士はどんな環境で、どんな仕事をしているんだろう?と、気になることはありませんか?
そこでdStyleでは、姉妹サイトWHITE CROSSの歯科衛生士会員を対象に、アンケートを実施いたしました。
今回ご協力いただいた方々の総数は、なんと158人。(みなさまありがとうございます!)
日々の業務やニガテな治療など、お答えいただいた回答を、これから数回にわたって発表していきますよ〜!
前回までの結果発表はこちら
第1回 歯科衛生士になったきっかけ
第2回 いまの職場の満足度とその理由
第3回 得意な治療とニガテな治療
第4回 おすすめの歯ブラシ
第5回 就職先を選ぶ上で重視するポイント
Q1.転職や退職を考えたことはある?
第6回は、「転職や退職を考えた瞬間」についての調査結果を集計しました。
その結果、転職や退職を考えたことが「ある」と回答した人が130名と、全体の8割を超える結果に。
回答者には、その“瞬間”についてもお答えいただきました。
Q2.転職や退職を考える瞬間は?
人間関係がうまくいかないとき
今回もっとも多かった回答が「人間関係がうまくいかないとき」。
中でもダントツで多かったのが、院長先生との人間関係。「理不尽なことを言われた」「気分で言うことが変わる」「スタッフや患者さんへの態度がいや」「信頼がなくなった」といったときに、転職したいと感じる方が多いようです。
また、「院内の雰囲気が悪い」「他の衛生士が協力的でない」「いじわるをされた」といった、スタッフ間の人間関係の悪化を挙げる方も多々いました。
他にも、「(院長先生の)奥さんにいじわるされたとき」「頑張っている患者さんに対して、叱咤するドクターを見たとき」など、歯科医院ならではの“瞬間”が寄せられました。
院長先生やクリニックとの方針の違い
つづいて多かったのが、「診療方針があわないと思ったとき」。
「院長の考えや発言がコロコロ変わる」「院長の方針がわからなくなり、モチベーションが下がった」など、院長先生の考え方との違うと感じたときに、転職したいと考える方が多くいました。
また、「興味を持っていることが医院でできない」「スケーリングばかりなので他の技術が身につかない」といったスキル面の理由や、「医院全体の向上心がないと思ったとき」「院長の世代交代で診療体制の考え方に違いが生じた」など、クリニック全体の方向性が異なるときに、モチベーションが維持できずに転職を考える人もいるようです。
給料が見合わないとき
前回の就職先を選ぶ上で重視するポイントで1位にあがった給与・賞与でしたが、それが原因で転職を考える人は、意外にも少ない結果に。
その中でも多かったのが、「昇給がなかったとき」。「ボーナスが3万だったとき」など、賞与の少なさを理由に挙げる方もいました。
次に多かったのが、「給料と仕事の量があっていないとき」。
「自費のカウンセリングで利益をあげても他のスタッフと同じ給料」「新人衛生士のほうが基本給が多い」「他のスタッフより多くの仕事をしているのに賃金が一緒」といった不公平さを感じたときに、転職したいと考える人がいるようです。
他には、「福利厚生がない」といった待遇面の悪さを挙げる方や、「給料が倍近く高い求人を見ると、少し心が揺れます」といった回答もありました。
仕事が忙しすぎるとき
第4位には、歯科医院特有のお悩みが続々。
「スタッフが少ないので仕事量がものすごく多い」「スタッフの退職が相次ぎ業務過多になった」「残業が1時間以上オーバーしたり、昼休みの時間も確保できなかった」「業務内容が多く、時間内に終わらない」「予約が詰まり忙しくてしんどい」といった、スタッフ不足による負担の多さを挙げる方が多数いました。
それにより、「生活と仕事を両立できないと思った」「体力的にしんどくなった」ことから、転職や退職を考える方が多いようです。
また、「仕事終わりからはじまるドクター主催の勉強会が、終電までかかったとき」「ミーティングが深夜までおよぶ」「終電で帰る日々」「残業が一般会社員より多かった」といった、拘束時間が長いことを理由に挙げる方も。
他にも、「有休消化できずに消えたとき」「歯科衛生士業務以上のものを求められたとき」といった回答がありました。
環境・体調の変化
第5位も、引き続き歯科医院ならではのお悩みが。
「結婚して転居したとき」「子供が産まれたとき」「子どもの熱が出たとき」「不妊治療のため」など、女性が多い職場ならではの回答が多々寄せられました。
また、体調不良を理由に挙げた方の中には、「目が疲れやすく、見にくくなったとき」「腰痛が悪化したとき」など、ユニットに座って細かい作業をすることが多い歯科衛生士特有の理由も。
他には「勤務先が自宅から遠く、万が一のときに歩いて帰れないのはつらいと思ったとき」「コロナで労働時間と内容が一気に変わって体調を崩したとき」という回答もありました。
6位以下には、次のような回答が。
- 先生の技術的な問題を感じたとき
- 先生の治療が雑すぎるとき
- 院長の勉強不足を感じたとき
- スキルアップしたいと考えたとき
- 衛生士としてこのまま終わってしまうのが嫌だと思ったとき
- 努力や結果が評価につながっていないと感じたとき
- やりがいがないと感じたとき
- 毎日のルーティンの仕事が嫌になり、変化が欲しくなったとき
- 自分のせいで後輩が育たないと思ってしまったとき
- 自分には衛生士の仕事が合わないのではないかと思ったとき
中には、「年齢の節目で」「ひとつの医院では飽きてしまう」「今幸せかと考えたとき」といった理由で転職や退職を考える方もいるようです。
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働いている人の大半は、何かしらの不満を抱えており、転職や退職を考える瞬間があります。
特に歯科医院の場合は女性の割合が多く、少人数で上司(院長先生)との距離が近いことが多いため、人間関係のお悩みはつきものではないでしょうか。
しかし、体調を崩してしまうほどつらい、残業や休みがとれない状態が日常化しているといった場合は、環境を変えることも一つの手です。
ご自身が働きやすい!と思える歯科医院で働くことができればいいですね♪
次回のアンケート発表は「歯科衛生士のいいトコロ」について。
お楽しみに!
現役歯科衛生士150人に聞いたシリーズ
第1回 歯科衛生士になったきっかけ
第2回 いまの職場の満足度とその理由
第3回 得意な治療は?ニガテな治療は?
第4回 おすすめの歯ブラシ
第5回 就職先を選ぶ上で重視するポイント
第6回 転職や退職を考えたとき