こんにちは、歯科衛生士の谷山香織です。
私は現在フリーランスとして活動させていただいております。
こちらのコーナーでは、みなさまが臨床において使用される製品の成分や特徴、効果的な使い方などをご紹介してまいります。
製品の購入をご検討されるときに、そしてすでにお使いの製品におきましては、成分や使い方のご確認としてお役立ていただけると嬉しいです。
オプトラゲート
みなさまは、オプトラゲートをご存じですか?
海外では日常よく使用されているオプトラゲートですが、まだまだ日本ではご存じでない方や、使用に躊躇されている方も多いようです。
今回は、歯科衛生士が日常臨床でどのようにオプトラゲートを活用しているかについてご紹介します。
1.オプトラゲートってなに?
「オプトラゲート」とは、ラテックスフリーの開口器のこと。
サイズは「ジュニア」「スモール」「レギュラー」があり、小児から成人まで幅広く活用できます。素材はとてもやわらかく、口唇に装着していても痛みがありません。
オプトラゲートを装着すると患者さまの口唇が常に排除されるので、術者は術野の確保がしやすくなります。
また、患者さま側としても、治療中オプトラゲートによって口唇がサポートされるので、長時間開口していても顎関節への負担が軽減されるといったメリットがあります。
また、オプトラゲートはディスポーザブル(使い捨て品)で一つひとつパックされているため、とても衛生的です。患者さまの目の前でパックを開封することにより、安心感と信頼も提供できます。
2.歯科衛生士業務ではどんな時に使うの?
オプトラゲートは、以下のような歯科衛生士業務のさまざまな場面で使用できます。
- メインテナンス(PMTC・パウダー)
- シーラント
- 口腔内写真
- シェードテイキング
- ホワイトニング
私がとくによく使用するのは、メインテナンス時です。
メインテナンスでは、患者さまに長時間開口していただく場面が多くあります。
患者さまの中には、歯科衛生士がメインテナンスを行いやすいよう、気を遣って頑張って大きく開口してくださる方もいますよね。本来なら歯科衛生士側が配慮すべきところですが、知らずしらずのうちに、患者さまに負担をかけていることもあります。
そんな時でもオプトラゲートを使用するだけで、患者さまの口唇に負担がかからないようサポートすることができるのです!無理なく、とても楽に開口していただけますよ。
また、パウダー使用時にもオプトラゲートは活躍してくれます。ここ数年で、パウダーを用いるクリーニングやメインテナンスを行うクリニックは増えてきていることかと思います。
パウダー使用時には粘膜を保護するためのコットンロールを使いますが、口唇が薄い患者さまの場合、コットンロールが動いてしまったり、患者さまの口の動きに合わせてコットンロールが浮き上がってしまったりすることがあります。
そうすると、術者の手の動きが止まってしまい、メインテナンスに時間がかかってしまいます。しかし、オプトラゲートを使用すれば、このような術者の負担が軽減され、時間短縮が可能となるのです。
3.オプトラゲートの使い方
オプトラゲートは、とても簡単に装着できます。
実際の使用時には、メーカーによる着脱ガイドを参考にしてください。
4. オプトラゲートを使用するメリット
オプトラゲートには、以下のようにさまざまなメリットがあります。
- 口唇排除
- 粘膜保護
- 視野の確保
- 口唇サポート
- 顎関節の負担軽減
- 時間短縮
- リラックス効果
私たち歯科衛生士は限られた時間でクリーニングやメインテナンスを行わなければならないため、よく観て、よく感じ、何をするのが最適かを瞬時に判断することが求められます。
そんな中、術野の確保に気を取られずに集中して施術できることは、時間短縮になるだけでなく、精神的負担の軽減にも繋がります。
また、実際に使用した患者さまからも、「とても楽にお口を開けられてリラックスできるので、これからも使ってほしい」と言われます。
上記の経験から、オプトラゲートは術者と患者さまの双方にとってメリットが高いアイテムであると思い、臨床で使っています。ぜひ一度、みなさまもご体感いただけると幸いです。
きっと、より楽に、より効果の高い技術の提供を行えることと思います。
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