ワンランク上の歯科助手ヘ♪健康管理士ができること

こんにちは。千葉県のしらとり歯科・矯正歯科で、歯科助手・副院長をしている白鳥真理です。

歯科助手はできることは限られていますが、学ぶことには制限がありません。

前回までは、コミュニケーションや、プロの歯科助手として医院で活躍していくための資格についてお話ししました。

今回は、歯科で働くうえで身につけておくと役に立つ資格についてお話ししていこうと思います。

前回まではこちら

ワンランク上の歯科助手ヘ♪デンタルカウンセラーができること
ワンランク上の歯科助手ヘ♪プロアシスタントができること

ワンランク上の歯科助手ヘ♪健康管理士ができること

volume3.健康管理士ができること

日々仕事をしていく中で、問診票の全身疾患を確認する項目を目にすることが多くなりました。

病名はきいたことはあるけど、どんな病気かはわからなかったり。また最近では、全身疾患と歯周病の関連が明らかになってきています。

そんな中で、全身の健康や生活習慣病などについて、なにか学べるものはないかな?と調べたところ、日本成人病予防協会の「健康管理士」という資格があるのを知りました。

また、取得するにあたり、資格の有無などの制限が特になさそうだったので、これはこれから仕事をする上で役に立ちそうだなと思い、チャレンジをしてみました。

健康管理士は、通信教育の課程をおわらせたあと、年2回ある資格認定試験を受験して合格したのちに取得ができる資格です。

健康管理士のテキスト
健康管理士のテキスト

通信課程では6冊のテキストが用意されており、このテキストで学んだあと、課題を提出します。

テキストは厚く、内容も盛りだくさん。

さらに課題も記述式の問題がかなりあって大変でしたが、添削してくださる方が毎回丁寧にコメントしてくださり、モチベーションがあがりました。

添削問題では、毎回丁寧にコメントをいただける
添削問題では、毎回丁寧にコメントをいただける

この資格は、通常半年程度で資格試験を受けられるのですが、私の場合、仕事をしながらの勉強だったので、時間を作るのが難しく、約1年かけて認定試験までたどりつくことができました。

試験の範囲はかなり広く、学生時代の科目でいうと、社会と理科と家庭科を合わせた内容。また、認定試験はテキストなどの持ち込みが認められていないので、しばらく「受験勉強」から離れていた私には大変でした。

勉強をはじめた頃は、認定試験もきっと選択式の問題だから、ある程度勉強しておけばどうにかなると思っていましたが、調べていく中で「そんなに甘くないぞ・・・」ということを知り、本気で勉強をはじめました。

通信教育だけだと試験に受かる自信がなかったので、短期の通学講座や試験対策講座も受けました。その講座では模擬試験もあったので、実際の試験がどんな感じかを知ることができました。

しかし、短期講習では「この辺りは出題される可能性があるので勉強しておいてください」など、だいたいのポイントを教えていただいたので(もちろんすべて教えてくれるわけではありませんが・・・)、かなり役に立ちました。

試験前の1ヵ月くらいは、受講した講習をノートにまとめたり、自分で穴埋め問題を作ったりと、久しぶりにかなり勉強をしました。

試験当日は午後からだったので、午前中に最後の確認をして試験に臨みました。

その時の試験会場は、比較的大きな会場に100名以上の受験者がいて、大学受験を思い出しました。

試験時間は90分で、回答方法は当初知らされていた通り、選択問題だけではなくかなりの記述式問題があったと思います。

問題用紙は回収されるので、回答に自信がないものを覚えておいて試験後テキストで確認。

約2週間後の試験結果到着まで、ドキドキしながら過ごしました

結果は無事合格!ほっとしました。

合格証書は試験後約2週間で到着
合格証書は試験後約2週間で到着

合格後は、資格登録手続きをして、無事「健康管理士一般指導員」を資格取得しました。

直接患者さんのケアができないとはいえ、医療業界で働く一員として、身につけられる知識は身につけたいと思ってはいましたが、なかなかそういう機会がありませんでした。

そんな中で、この「健康管理士」の勉強をしていくことで、歯科治療をする上で注意が必要な疾患がある患者さんに気づき、気遣うことができるようになりました。

また、いま罹患している疾患に口腔内の状況の悪化が影響するので、全身のことを考えて歯科治療を中断しないこと、予防処置の継続が必要だということを患者さんに伝えるなど、ただ歯科助手業務をするだけではなく、患者さん自身のことを考えて接することができるようになりました。

また、この学びをスタッフと共有することで、医院としても「患者さんの全身の健康のために」と、同じ方向を向いて患者さんに関わることができるようになります。

患者さんもご自身の健康のこと、お口の中の環境を整えることでQOLを高めることができるということに興味をもってもらうことができました。

健康志向の高まりもあり、「お口の健康から全身の健康へ」と歯科に対する意識が良い方向へ変化してきているように感じています。

その上でこの健康管理士の資格取得や学びは必要なものだと思い、仕事をしながらの勉強は簡単ではありませんでしたが、頑張ってよかったと感じています。

次回は、この健康管理士の勉強をしていく中でもっと学びを深めていきたいと思い学んだ、「食」と「糖尿病」の資格についてお話ししていこうと思います。

健康管理士 おすすめ度

取得難易度 ☆☆☆☆☆
実践度 ☆☆☆☆☆
患者貢献度 ☆☆☆☆☆

歯科助手業務に活かせる資格

volume1.デンタルカウンセラー
volume2.プロアシスタント
volume3.健康管理士